【映画紹介】音楽~映画の紹介と「ロックの原始的な衝動のようなカッコよさ」を持った曲3選~

引用元:アニメーション映画「音楽」(監督:岩井澤健治)公式サイト

今回はアニメーション映画「音楽」の紹介です。

音楽(amazon prime video)

目次

アニメーション映画「音楽」の紹介

おすすめ動画として、
この映画が何度か紹介されていたのですが、
音楽」というタイトルがなんともいさぎよい。

「期待できそうだな」と思ったので、
見たところ、とても素晴らしい作品でした。

作画を見てなんとなく予想が
つく方もいると思いますが、
いわゆる主流の「アニメ」とは異なります。

個性的で若干のアート的な要素も含んでいる作品
と言えるでしょうか。

見始めた最初は、
「個性的だけど少々やぼったいかな・・・」
と思っていたのですが、
見進めるとどんどん引き込まれていきます。

ストーリーは、昔ながらの不良三人組が、
唐突に、気まぐれにバンドを組むというお話です。

背景年代は不明
(イメージとしては1990年代くらいでしょうか)、
ありそうなないような、
なんとも言えないストーリーですが、
独特の空気感と言葉にできない熱さを持った、
おもしろい作品です。

個人的に魅力に感じた一番のポイントは、
この映画のタイトル、
まさに「音楽」でしょうか。

タイトルに偽りなく、
この映画は「音楽」にかなりのこだわりが
あるようです。

どの曲(主にロック)もカッコよく、
映画の雰囲気にマッチしています。

また、作品内の演出でもところどころに、
実在するロック音楽、
特にプログレッシブロック※の
オマージュが出てきます。

※1970年代、1980年代に流行った、
ジャズ、クラシック、エレクトロニカ等、
様々な要素を織り交ぜた進歩的なロック

私自身、リアルタイムでは聞いていませんが、
プログレッシブロックが好きなので、
作品内で使われるプログレッシブロックの
要素を含んだ音楽達はたまりません。

ラストのライブのシーンも、
アニメながら謎の臨場感を感じますし、
主人公のバンド「古武術」の演奏する曲も、
シンプルでありつつ響くものがあります。

登場人物たちの音楽を聴く姿勢や
リアクションも派手過ぎず、
音楽を聴いたときに感じる
言葉にできない感動や衝動を、
うまく表現できてるなと思いました。

映画の雰囲気と演出もなかなか個性的で、
良い意味でひっかかるところがあります。

主人公の研二は、
一切笑わない上に言葉数が少なく、
作品全体に広がる気だるい雰囲気も、
ロックな雰囲気と言える気がします。

そもそも主人公のバンド名が、
謎に「古武術」というのも絶妙にいいですね。

仲良くなったバンドも「古美術」ですし、
この「古美術」の音楽性が最初と最後で
全然違うのも、なんともシュールで笑えます。

このような、ところどころにある、
ちょっと意味不明な演出に、
いちいち説明がないというところが
個人的には好きです。

ロックの原始的な衝動のようなカッコよさを持つ3曲

映画内でバンド「古美術」の森田君が、
主人公のバンド「古武術」(まぎらわしい)の
音楽を聴いた感想として、

「ロックの原始的な衝動のようなカッコよさ」

と表現していました。

いい表現です。

よくよく考えてみたら、私の好きな音楽はこの
「ロックの原始的な衝動のようなカッコよさ」
を持っている曲がかなり多いなと思いました。

ということで、個人的に、
「ロックの原始的な衝動のようなカッコよさ」
を感じる3曲を紹介したいと思います。

Faust – It’s a Rainy Day, Sunshine Girl (1972年)

1曲目は、
ドイツのロックバンド「faust(ファウスト)」の
It’s a Rainy Day, Sunshine Girl」です。

主人公の演奏する曲にかなり近いリズムですが、
こちらの曲の方は無機質な声が含まれており、
異様な不気味さを放っています。

この曲が収められているのは、
So Far」というアルバムなのですが、
このアルバムは全体を通して、
実験的で今聞いても全然古さを感じません。
(もはや古い・新しいの観点で
論じるようなアルバムではないとは思います)

かなり異様な雰囲気のアルバムなので、
「普通の音楽」を聞き飽きた方は、
試してみてもいいかもしれません。

Can – Mother Sky (1970年)

2曲目は、
ドイツのロックバンド「CAN(カン)」の
Mother Sky」です。

「CAN」は私の最も好きなバンドの一つで、
特にこの曲は強烈に頭に響きます。

単調だがインパクトのある反復と
呪術的なボーカルが、
無条件に「人間の原始的な衝動」を、
突き動かします。

お酒でも飲みながら大音量で聞くと、
かなり楽しい(やばい)状態になれること必至です。

収録アルバムは「Soundtracks」です。

「CAN」のアルバムは時期によって
雰囲気やテイストがかなり異なりますが、
どのアルバムも素晴らしい作品です。

Pink Floyd – Interstellar Overdrive (1967年)

最後は、イギリスのロックバンド
Pink Floyd(ピンクフロイド)」の
Interstellar Overdrive」です。

プログレッシブロックのアーティストの中でも
「ピンクフロイド」は世界一有名と言っても
過言ではありません。

プログレッシブロックという言葉を知らない人でも、
「ピンクフロイド」の名前や曲は、
どこかで聞いたことがある、
という人も多いと思います。

その中でもこの曲は、
1stアルバムに収められている一曲で、
世界的に大ブレイクする前のものです。

なのであまり評価が高いかというと、
そうでもないのですが、
個人的にはとても好きな一曲です。

この曲の邦題は「星空のドライブ」で、
タイトルの通り、宇宙的な雰囲気を持った曲ですが、
邦題から連想するような甘い雰囲気はありません。

どちらかというと神秘的でサイケデリックな
謎や闇を感じる曲です。

収録アルバムは1stアルバムである
「Piper at the Gates of Dawn」なのですが、
この「Relics」にも収録されており、
個人的にはこっちアルバムが好きだったりします。

今回の記事は以上となります。

映画「音楽」も、
個人的に紹介させていただいた曲も、
かなり好き嫌いが分かれるとは思います。

ただ好きな人はかなりハマると思いますので、
よかったらぜひ試してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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