「チル」ってなに?

今回は「チル」という言葉の意味について、
考えてみます。

目次

はじめに

ここ数年、「チル」という言葉を
聞く頻度が増えたと思いませんか?

キャンプやサウナ等、
静かな趣味が流行るのに比例して、
耳にする機会が増えてきた印象です。

先日、知人から

「チル」って結局なに?

と聞かれたことがあり、
なんとか説明したことがありました。

日本語で簡潔に説明するのは意外と難しく、
意味合いを知らない方も、
少なくないかと思ったので、
今回記事にしてみます。
(個人的な独自解釈も多く含まれているので、
ご承知おきください)

個人的に好きなニュアンスの言葉でもあり、
私生活では常に「チル」になるための、
あれこれを探していたりします。

「チル」はポジティブな感覚

まず「チル」は、ポジティブな感覚の状態です。

「チル」という言葉を日本語で言い表すと、
以下のような状態が、組み合わさっている状態、
になるかと思います。

  • リラックスしている状態
  • 静かで落ち着いている状態
  • 充足感のある状態
  • 悩みがない(解放されている)状態

心地よい環境(場所、時間、人)で、
得ることができる、
満たされていながらも、
静かでリラックスしている状態です。

静かな快感とでも言うのでしょうか。

複数のポジティブな感覚が組み合わさっており、
ある意味パーフェクトな状態です。

「なんかわからないけど完璧だな」
と感じたら「チル」の状態かもしれません。

ポジティブな言葉ですが、
アップテンポの音楽を聴いて、
テンションが上がっている状態とは、
対極に位置します。

音楽のジャンルで、
「チルアウト」というジャンルが、
「チル」という言葉が流行る以前からあります。

チルアウト(英語: chill out)は、電子音楽の作曲者により生み出された、比較的陽気でスローテンポなさまざまな形式の音楽を表す包括的な言葉である。発祥は1990年代前中期で、くつろぐことを促す俗語から来ている。

引用元ーWikipedia チルアウト


「チル」という言葉の通り、
スローで落ち着いた電子音楽のジャンルが、
「チルアウト」です。

最近は「チルハウス」のような、
「チル」と既存のジャンルが、
組み合わさったジャンルも多々ありますが、
どれもこの「スローで落ち着いた」雰囲気を、
含んでいます。

音楽の「チル~」の言葉もまさに、
最近の「チル」単独の言葉の使い方と、
近しい位置にあります。

なお、英語の「Chill」の意味は、
「冷気」や「冷たさ」といった意味ですが、
英語圏でも、
「のんびりする」「くつろぐ」といった、
日本で使われているような意味と、
似たような使われ方をします。

「リラックス」とはちょっと違う

この「チル」の状態、少しわかりずらいのが、
ただ「リラックス」しているだけでは訪れない、

というところでしょうか。

例えば、土日に家でなんのストレスもなく、
1日中テレビを見ているとします。

非常に「リラックス」している状態ですが、
「チル」の状態とは少し異なります。

「チル」の状態になるには、
その前に一定の負荷がかかっている状態、
つまり熱狂状態、緊張状態である

必要があります。

ここ最近の「チル」の代名詞とも言える、
「サウナ」を例にするとわかりやすいです。
(ちなみに個人的にサウナは大好きです)

日常存在しないような高温に耐えた後、
水風呂や外気にさらされることで、
テンションの上がった状態から、
急激にリラックスした状態に移ります。

この緊張状態から急激に力の抜けた瞬間に、
「チル」の状態が訪れます。

「チル」を手に入れるには、
ある程度、積極的に緊張状態を、
取り入れる必要があります。

もちろんその緊張状態が、
普段の仕事や私生活にある場合は、
特に「緊張状態」を意識する必要はなく、
リラックスした状況に移るだけで、
「チル」の状態になることができると思います。

眠くはない

もう一点、
「リラックス」と異なる点として、
「チル」の状態のときは、
あまり眠くはならない印象です。

どちらかというと、
頭の中がすっきりしている状態で、
思考回路は冴えています。

  • 普段思い浮かばないようなアイデアが浮かぶ
  • いつもの悩みを客観的に考えることができる

といったようなこともあり、
仕事や私生活のヒントになることも、
あるかもしれません。

この状態を長続きさせたい場合は、
スマホなどのデジタル機器からしばらく離れ、
お金や数字などを扱うような現実的な作業を、
行わないようにするのがよいかと思います。

「チル」を感じたシーン

実際に「チル」を感じた瞬間を、
思い出してみました。

個人的には、
下記例のようなシチュエーションで、
「チル」に近い感覚を感じたような記憶です。

賛否両論あると思いますが、
経験としては一般的な例なので、
共感できる人がいたら幸いです。

例①:旅の帰り道

【ポイント】活動的で刺激の強い環境から、安心できる日常の環境に戻るときに、緊張状態から解放され、「チル」の状態になる。特に海外のように、環境が大きく異なる旅先であればあるほど、戻った際のふり幅が大きく、「チル」を感じやすい印象。

例②:徹夜での飲み会や麻雀が終わった後の明け方

【ポイント】にぎやかではつらつとしたトークや、緊張した勝負が終わった後の疲労感と解放感から「チル」の状態になる。

例③:週末の深夜残業後の帰路

【ポイント】長時間負荷をかけて仕事をしている状態から解放されると同時に、次の日が休日である安心感を感じることで、「チル」の状態になる。さらにトラブルが解決するなどで、ストレス要因がきれいさっぱり解消されればされるほど、「チル」感が倍増する印象。

仕事の後でも、
「チル」を感じた記憶があります。

世の中の多忙なサラリーマンは、
ある意味「チル」を追い求めて、
仕事をしているのかもしれません。
(考えすぎかもしれませんが)

また、緊張状態から解放された後の、
リラックスできる環境というのは、
特別である必要はないと思います。

「普段の帰り道夜風に当たる」
「いつもの街の空が白む」
等、スペシャルではない場所でも、
気持ちの良い安心感を感じることは、
できると思います。

おわりに

ここまで個人的な解釈も多く含まれているので、
異論もあるかと思いますが、
大外しはしていないと思いますので、
よかったらご参考いただければと思います。

この「チル」という状態は、
安心感という意味では、
「リラックス」と近しいですが、
「リラックス」よりさらに、
満足感・充実感の高い状態です。

ミクロな視点で考えると、
人はみな、日々様々な「チル」を目指して
生きているといっても、
過言ではないかと思います。
(言いすぎでしょうか・・・)

少々難しいのが、
「完全なストレスフリー」の状態に

いるだけでは、
「チル」は訪れにくいという点です。

緊張状態を経ることにより、
手に入る状態のため、
人によっては少々負担になります。

ただ、
この「緊張状態」が「苦痛」である必要はなく、
没頭できて、
心地よい疲労感を感じることができれば、
問題ありません。

ベストなのは、人それぞれが、
その人の性格に合った「望ましい緊張状態」を、
見つけることだと思います。

「緊張状態」を得ることができる手段は、
様々あり、やることによって、

  • 活動場所:「インドア」or「アウトドア」
  • 活動人数:「大人数」or「少人数」
  • 緊張状態の強さ:「強刺激」or「弱刺激」

等、複数の特性があります。

いくつか例をあげると、

  • 「大人数」が好き:パーティーやイベントなど
  • 「少人数」が好き:ジョギングやサウナなど
  • 「アウトドア」が好き:キャンプや旅行など
  • 「インドア」が好き:ゲームなど
  • 「強刺激」が好き:難易度の高い仕事や遠方への旅行など

などでしょうか。

正直言って、ただの趣味です。

ただ、この趣味に没頭し、負荷をかけ、
疲労感を感じた後に、
安心感のある環境に移ることで、
「チル」を得ることができるのかと思います。

なんか最終結論として、
「没頭できる何かを見つけるといいね」
みたいになってしまいました。

とはいえ私生活の充実のためにも、
もし今「没頭できることが無いな」という人は、
よかったらこれを機に、「チル」を目指して、
探してみてはどうでしょうか。

今回は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる